非抜歯矯正治療のメリット・リスクとは?
投稿日:2022年12月8日
カテゴリ:スタッフブログ
非抜歯矯正治療のメリット・リスクについて
歯並びが悪くなる主な原因は、歯と顎のサイズの不釣り合いです。そのため、矯正治療では健康な歯を抜き、歯を綺麗に並べるためのスペースを確保することもあります。
一方、近年では歯を抜かずに歯並びや噛み合わせを改善する非抜歯矯正(歯を抜かない矯正治療)も以前に比べると多く行われるようになってきました。今回のブログでは、そんな非抜歯矯正のメリットやリスクについてお話したいと思います。
歯を抜かない非抜歯矯正治療のメリット
天然歯を残すことができる
非抜歯矯正治療の最大のメリットは、健康な天然歯を抜かずに残せることです。矯正治療では、できるだけ噛み合わせに影響のない第一小臼歯、第二小臼歯のどちらかが抜歯対象となりますが、これらを抜かずに済むのであれば、噛み合わせがより安定します。
抜歯に伴う時間・身体の負担がない
矯正治療を専門に行う歯科医院では、抜歯が必要になった場合に他院へ抜歯だけをお願いすることがあるため、それに伴う費用や時間がかかってしまいます。また、抜歯後の治癒期間なども必要なため、その分治療期間が長くなる上に心身的な負担もあります。非抜歯矯正治療であれば、抜歯に伴う時間や身体の負担などもありません。
歯を抜かない非抜歯矯正治療で考えられるリスク
非抜歯での矯正治療は、全ての症例で可能なわけではありません。症例や口腔内の状態を見誤り、無理やり非抜歯での計画を立ててしまうと、良好な治療結果が得られないだけでなく、下記のようなリスクが考えられます。
見た目が悪くなる
本来、抜歯が必要な症例を非抜歯で行った場合は、顎骨に十分なスペースがなく、歯がきちんと並びきらないため、歯が前方に出っ張ってしまう可能性があります。そのため、歯並びや噛み合わせだけでなく、顔全体の見た目も悪くなってしまいます。
歯茎が退縮する可能性が高くなる
矯正治療では、歯の移動の際に歯周組織に負担がかかるため、歯茎の退縮や歯槽骨の吸収などのリスクがあります。特に顎骨にスペースがない状態で無理やり歯を整列させようとすると、歯茎が退縮する可能性は高くなります。歯茎が退縮すると、歯が長く見えたり、歯と歯の隙間が目立ったりと見た目が悪くなります。さらに、虫歯・歯周病リスクが高くなったり、知覚過敏になったりと様々な問題を引き起こす可能性が高まります。
歯が後戻りしやすい
無理に非抜歯矯正治療で歯並びを改善した場合は、矯正治療後に歯が後戻りする可能性が高くなります。歯が後戻りした場合は、再治療が必要な状態になる場合もあり、費用や時間がかかるため、注意が必要です。
健康な天然歯を抜かずに矯正治療を行えることが理想ではありますが、非抜歯にこだわりすぎると、良好な治療結果を得られない場合もあります。矯正治療の際は、担当の医師としっかり相談しながら、治療計画を立てることが重要です。
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