歯周病と糖尿病がお互いにリスクを高める原因とは?
投稿日:2023年3月1日
カテゴリ:スタッフブログ
歯周病と糖尿病がお互いにリスクを高める原因について
歯周病は成人の約8割が罹患しており、歯を失う1番の原因となっています。さらに歯周病は歯やお口だけの問題ではなく、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎など全身の様々な疾患リスクを高めることが分かっています。特に歯周病と糖尿病は相互関係にあり、歯周病の人は糖尿病になりやすく、糖尿病の人は歯周病になりやすいという特徴があります。
今回のブログでは、歯周病と糖尿病がお互いにリスクを高める原因についてお話したいと思います。
糖尿病の人が歯周病になりやすい原因とは?
血流が悪くなる
血糖値が高くなると、血管が収縮して血流が悪くなります。血流が悪くなると、リンパ球などの免疫細胞が歯周組織へきちんと行き渡らず、歯周病菌の働きが活発になるため、歯周病リスクが高くなります。
お口の中が乾燥しやすい
糖尿病になると、尿へ溢れた糖分を溶かすために水分が奪われ、さらに尿の回数も多くなります。体内の水分が減少すると、お口の中が乾燥しやすくなり、唾液の分泌量が低下します。唾液には自浄作用や殺菌効果があるため、分泌量が低下することによって細菌の動きが活発になり、歯周病リスクが高くなります。
感染リスクが高い
糖尿病になると、血流が低下してリンパ球などの免疫細胞や酸素が歯周組織へと供給されにくくなります。そのため、歯周組織の抵抗力が低下し、歯周病菌などの細菌感染リスクが高くなってしまいます。
歯周病の人が糖尿病になりやすい原因とは?
歯周病菌がインスリンの働きを阻害する
歯周病菌が放出する毒素が血糖値を一定に保つインスリンの働きを阻害するため、血糖値が高い状態が続き、糖尿病リスクが高くなります。
咀嚼効率の低下
歯周病になると、歯の喪失率が高くなります。歯を失うことによって咀嚼効率が低下すると、きちんと噛まずに食事をするようになるため、血糖値が高くなりやすくなり、糖尿病リスクも高くなります。
上記のように歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を及ぼす関係にあります。糖尿病をはじめ、様々な疾患のリスクを軽減するためにも日頃からきちんと口腔ケアを行い、歯周病の予防に努めましょう。
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